子供の頃は浮世絵といえば春画。(笑)
美術を愛でるとうそぶいてそういった書物をあさったこともあった。(爆)
そんなことを思い出しつつ?
葛飾北斎の三女・お栄こと、葛飾応為が天保年間に描いたといわれる「吉原格子先の図」を見に太田記念美術館に行く。
なにげなく付けたテレビで『おんな北斎』という番組があり、その絵に釘付けになったからだ。
遠近法などわかっていない時代。明暗の表現やぼかしの卓越した技術が当時の他の浮世絵と呼ばれたものとまったく違った様相を見せている。
本物の肉筆画はもちろん、版画の「本物」を目にするのは初めてである。
いやはやなんとも、息を呑む精巧さ。
印刷技術がどれだけ上がろうとも、本物にはオーラが漂い、表現できないスゴミを感じざる得ない。
印刷物で見慣れた作品も実物では発見だらけ。
面白い!
「北斎富嶽三十六景駿州江尻」は今でも動き出しそうでアニメーションを見ているような緻密さと躍動感がある。彫り師もただものではなかったのだろう。